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なんでマンガ描いてるかわからなくなってきたので3年間を振り返ってみた。
はじめに。なんで3年間を振り返るのか
私やじまけんじ、6月の終わりに東京から福岡県の糸島市のはじっこに引っ越してきました。壮大な自然や自然と暮らす人たちの知恵やたくましさに触れて、価値観が揺さぶられまくったせいか、やじまは今、
なんでマンガを描くのか、
何のために描くのかわからなくなっていますw
例えるなら砂漠で生きてきてとにかく毎日水を集めるために必死だったのに、急に山の中に来たらコンコン
【エッセイ】「じゃ、あの場所で」
先日、奥さんと久しぶりに神保町に行った。その帰り、お茶の水から池袋まで歩いた。
本郷あたりにさしかかったとき、東大の卒業式があったらしく、卒業生らしい女性を見かけた。
あの黒い四角い正方形がてっぺんについた帽子をかぶって、ハリーポッターのようなマントを羽織り、「ザ・卒業式」という格好で歩いていた。
それだけでもカッコよかったのだけれど僕たちの少し前を歩くその女性は、なんの目印もない普通の交差
【エッセイ】スケジュールには量だけでなくて質がある。
スケジュールを切るのが下手くそだ。
いろんなものを同時に進めて、結局どれもあんまり進んでない、みたいなことが最近すごく起きてる。
登山とシュノーケリングとお花見の準備を同時に進めて、どれも中途半端な状態みたいな、そんな感じ。それで、どれからやっていいかわかんなくなって、とりあえず全部手放して置いてる状態が今。。
そのことを編集の佐渡島さんに相談したところ、意外なことにほとんどの人がスケジュー
【マンガの研究】ネーム直しは「どう直すか」決めてから手を付けよう。
こんにちは、やじまけんじです。
突然ですが、新人マンガ家仲間のみなさん、
「ネーム、早く描けるようになりたくないですか?」
僕はなりたいです。
それで今回、どうしたらネームが早くなるか、というよりは
「どうしたら不要にかかる時間を減らせるか」
を考えてみました。
最近、連載準備のネームを描いたり、企業案件のネームを描いたり、いくつかのマンガを並行して描くことが増えたのですが、
そうすると
【マンガの研究】説明台詞を直す方法。(仮)
「この記事は…マンガ家のやじまけんじが書いたものだと…!?おれみたいな、やじまと同じ新人作家やマンガ家志望には参考になるかもしれないな…!」
こんにちは、説明セリフで始まりました。
今日は編集さんに「説明台詞になってる」と言われた時の直し方について考えてみました。
説明セリフって、何?
読んでそのまま「何かを説明するために話してるセリフ」ですね。
本来物語であれば、僕たち読者はキャラクターの
【エッセイ】思考は環境に影響される。
よくも悪くも、思考はインストールされて上書きされるものだ、と感じる。
特にそう思ったのは、知人から聞いた話がもとだ。
ある日、「Aさん」の奥さんが子供を連れて知人の職場に遊びにきた。奥さんは目鼻だちがはっきりしており、美人、と言われることが多そうな顔立ちだ。そしてAさんのお子さんは顔がAさんに似ている。
Aさんは職場の人に「奥さんに似たら良かったのにな~」と言ったそうだ。
僕はそこで違和感
【マンガの研究】ネームの直し方。
さっき編集をしてくれている佐渡島さんと、連載中のコッぺくんの次の話について打ち合わせをして、ネームの直し方について聞いたのでまとめておく。
ネームを作る順番
マンガのネームの作り方には段階があって、
●ストーリーが決まる(時系列の出来事のならび)
↓
●プロットが決まる(演出を含む、時間の再配置)
↓
●演技と演出のチェック(キャラのセリフになっているか、など演技のチェック)
というのが大
【マンガの研究】ストーリーは時系列、プロットは見せる順番。
ストーリーとプロット、という言葉を混同していたが、最近実践してその違いを認識する大事さを感じたので、現時点でのやじま流だけどnoteにしておきたい。
ストーリー
まず、ストーリーとは出来事を時系列に追って描いたものとする。これはキャラクターのことを考えながら作者がしっかりと想像する。まだ読者に見せる段階ではない。
例えば桃太郎だと、
じじばば芝刈り洗濯
↓
桃拾って育てる
↓
出かけて動物
【エッセイ】創作の裏側について書くかどうか悩む。
エンタメを仕事にしようとする人にとって、「創作過程」や「気づきや学び」をどう発信していくのかというのは気にしたいところだ。
制作プロセスや作者のオフ、そのことについて知りたいという人もいれば、完成したマンガ作品だけを読みたい、という人もたくさんいるだろう。
どっちが正しい、とかじゃなくて作家のスタンスによるのかも知れない。
例えば僕は、自分がすごく好きな作家、鳥山明の「Dr.スランプ」の単行