雑文、エッセイ、日記(文字)

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【エッセイ】「じゃ、あの場所で」

先日、奥さんと久しぶりに神保町に行った。その帰り、お茶の水から池袋まで歩いた。

本郷あたりにさしかかったとき、東大の卒業式があったらしく、卒業生らしい女性を見かけた。

あの黒い四角い正方形がてっぺんについた帽子をかぶって、ハリーポッターのようなマントを羽織り、「ザ・卒業式」という格好で歩いていた。

それだけでもカッコよかったのだけれど僕たちの少し前を歩くその女性は、なんの目印もない普通の交差

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ヒゲって何歳から生えるか知ってる?

【エッセイ】スケジュールには量だけでなくて質がある。

スケジュールを切るのが下手くそだ。

いろんなものを同時に進めて、結局どれもあんまり進んでない、みたいなことが最近すごく起きてる。

登山とシュノーケリングとお花見の準備を同時に進めて、どれも中途半端な状態みたいな、そんな感じ。それで、どれからやっていいかわかんなくなって、とりあえず全部手放して置いてる状態が今。。

そのことを編集の佐渡島さんに相談したところ、意外なことにほとんどの人がスケジュー

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ぎゅっ…

【マンガの研究】ストーリーは時系列、プロットは見せる順番。

ストーリーとプロット、という言葉を混同していたが、最近実践してその違いを認識する大事さを感じたので、現時点でのやじま流だけどnoteにしておきたい。

ストーリー

まず、ストーリーとは出来事を時系列に追って描いたものとする。これはキャラクターのことを考えながら作者がしっかりと想像する。まだ読者に見せる段階ではない。

例えば桃太郎だと、

じじばば芝刈り洗濯

桃拾って育てる

出かけて動物

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誰も読んでくれないかと思った

【エッセイ】創作の裏側について書くかどうか悩む。

エンタメを仕事にしようとする人にとって、「創作過程」や「気づきや学び」をどう発信していくのかというのは気にしたいところだ。

制作プロセスや作者のオフ、そのことについて知りたいという人もいれば、完成したマンガ作品だけを読みたい、という人もたくさんいるだろう。

どっちが正しい、とかじゃなくて作家のスタンスによるのかも知れない。

例えば僕は、自分がすごく好きな作家、鳥山明の「Dr.スランプ」の単行

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誰も読んでくれないかと思った

【エッセイ】恥は人を育てる。しっかり転んでわかること。

僕は中学生の運動会の時に、ムカデ競争の一番前を務めたことがある。ムカデ競争とは、15人くらいの男どもが足を括り付けて縦に並び、左右の足並みをそろえて1匹のムカデになり、いかに早く走れるかを他のムカデと競う競技だ。

そのとき、僕たちのムカデは練習ではめちゃくちゃ早かった。なんでこんなに早いんだ?っていうくらい早かった。

なんで早かったかというと、「転んだことがなかった」からだった。

しかし、練

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ぎゅっ…

【マンガの研究】カラーマンガの色のこと。ヴァルール(色価)を知る。

ヴァルール(色価)というものを知っているだろうか。

僕は、知らなかったが先日、マンガ仲間のワタベさんからこの話を聞いて初めて知った。

ヴァルールとは、

「目で見て認識した色の階調」と「画面上での色の階調」の違い。絵画の画面における、色彩の色相・明度・彩度などの相関関係による「色の価値」を指す。(略)

※引用元 artscapeサイトより

これだけだとよくわからないが、さらに読むと

人間

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読んでくれたんだ。

【エッセイ】廃墟に行ったら赤子の声を聞いちゃった。

幽霊屋敷、または廃墟などに心霊現象を目的に行ったことはあるだろうか?

僕は、時効だと思って話すのだけれど、まだフリーターでプラプラしていた頃、同じくプラプラしていた友人のシマハラと、廃病院に行ったことがある。

その病院は僕が生まれる前からそこにある小児病院だった。

3月頃だったと思う。春先で、まだ少し肌寒いけれど、暖かい湿った空気の予感が漂う。空は灰色に曇っていた。夜は恐ろしいから、昼間に決

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わかってるじゃないか…

【マンガの研究】時間を微分しろ。短い時間を長く描いたものが一番面白い。

「マンガ家は時間を微分する」

これは編集をしてもらっている佐渡島さんから聞いた言葉だ。
このことをアドバイスとしてもらったのだけれど、今まではなんのことかよくわからなかった。

それが、今日電話でしてくれた打ち合わせがすごくわかりやすかったので共有したいと思って、このnoteを描く。

微分の他にも、「時間を引き延ばす」とか「無意識のあるあるをみつけられるかどうか」ということも聞いた。余計にわか

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ぎゅっ…

【エッセイ】道端に匠の技。

駅前に、街路樹の切り株があった。

何かに似ている。

みずみずしい断面はピンクに近い肌色で、層になっている。

チャーシューだ…

チャーシューにそっくり。それも、ちょっといいチャーシュー。
外側の皮の部分の色が変わってるのも、とってもチャーシューっぽい。

チェーン店のペラペラのスライスされてるやる気のないやつじゃなくて、店主がちょっとこだわってて自家製で作ってるようなやつ。

匠が丹精込めて

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ヒゲって何歳から生えるか知ってる?

【マンガの研究】ネームのチェックには音読が効く。

「やじまくん、一流の作家にはそんな姿勢の人、一人もいないよ」

今日の打ち合わせで佐渡島さんに言われた言葉だ。もちろん、悪い方の意味でいないのだ。

なぜ、こんなことを言われてしまったのか…

話は、僕が連載用のコッペくんのネーム4話目についてどうしようかと話していて起きたのだ。

「音読してみてよ」

音読…音読には昔から抵抗感がある。中学の英語の発音も嫌だったし、人前で何かを演じる恥ずかしさが

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わかってるじゃないか…